バスケットボールのワンハンドシュートは、右利きなら右腕、
左利きなら左腕でボールをリングに向かって押し出すように打ちます。
大学生になり、筋トレにはまって腕の筋力もつき始めた頃から、違和感を感じてました。
どうも、シュートを打つと、右肘が痛い。
右肘の内側(前へならえ、と腕を前に上げた時、体の内側を向いている方)です。
僕は、たまに野球のキャッチボールをするのですが、野球経験が無いため
フォームはまったくの自己流です。
筋量はそれなりにあるし、瞬発能力もなまじあるため、
まあまあなスピードボールを放ることができます。
その結果、肘を痛めます。
悪いフォームは、力の伝わり方がスムーズでないため、どこかしらに流れ切れなかった
その負荷が集中してしまいます。 僕の場合、キャッチボールだと肘でした。
毎回キャッチボールをした後は、肘痛いなーとなっていました。
キャッチボール後にシュート打つと、やっぱり痛い。
キャッチボールが原因なんだ、と最初は思ってました。
何日か経ってからのシュートだと、痛みもありませんでしたし。
ただ、だんだんとキャッチボール後じゃなくても、シュートを打つと痛いな、
と感じることが増えてきたので、あれ、何かおかしい、とやっと気が付きます。
そうです、キャッチボールだけではなく、バスケットボールのシュートフォームも
悪いフォームだったのです。
筋トレでつけた腕の筋力を無意識に使おうと思ったのでしょうか、いわゆる手打ち、
腕の伸展のみでシュートを打とうとしていたのでした。
ドアのひんじのように、肘を力いっぱい真っ直ぐに伸ばすと
上腕の骨と前腕の骨がぶつかって、靭帯やら骨やらを痛めてしまいます。
人間の体はうまくできているので、その衝突を和らげるために、上腕の内旋があります。
内旋とは、ざっくりな説明になりますが、腕相撲でスタートの位置から
自分が勝つときのポジションになるまでの上腕の動きのことです。
この動きは、バスケットのワンハンドシュートの時にも起こっています。
また、無意識のもと体を守るために起こるべきものです。
この動きが僕のシュート(またキャッチボール)に足りないものでした。
そうした動きがないということは、
車で猛スピード走っていて、急ブレーキをかけて止まるような感じです。
徐々にブレーキを踏んで止まったほうが、車(ブレーキパッド)の負担は小さいです。
上に書いたように、こうした動きは無意識に動きの流れの中で自然とそうなるべき、
なのですが、僕は筋トレに近い動き(直線的な単運動)で動く癖がついていたので、
うまくそれができなかったのです。
筋トレ経験がある方は分かると思うのですが、なるべくターゲットの筋肉のみを動かして
トレーニングする方が効率がいいので、みんなその動きを習得しようとします。
筋トレ中は、重りの動くスピードもコントロールしますし、関節(靭帯や骨)で
負担を受け止めるような動きはしないので、故障はまずありません。
筋肉が痛い、ということはありますが、それはうまくきかせることができた、
という証拠なのでOKなのです。関節が痛くなる、というのが筋トレ失敗です。
つまり、バスケットのシュートを僕は、筋トレの動き、しかも
スピードをコントロールしない、をしていたので、シュートを打つたびに
肘を徹底的に傷めつけていたのです。
バスケットボールのワンハンドシュートを打つと肘が痛い、という症状は
なかなかあるみたいで、ネット上でもその解決策を求めている質問を目にします。
原因は、ほぼこれなんじゃないかな、と自分の2,3年の肘痛を通してそう思います。
その原因の動きに至るまでの思考や過程は人それぞれ違うと思うので、
上腕を内旋させて肘の中での衝突の力を分散させればいい、ということは分かっても、
それを実際に動きとしてできるようにするには、また個人個人で
違うアプローチが必要になってくるとも思います。